2021年5月11日火曜日

第123回編集会議(2021年5月11日)

開催日時:2021年5月11日(火)
開催場所:岩本町事務所

(1)聖書メッセージ(井手北斗編集長、本文:マタイ28:18〜20、黙示録7:9、10)

クリスチャントゥデイが大事にしている宣教第一主義について考えながら、この箇所を思い起こした。クリスチャントゥデイは日本にあり、日本語で記事を出している新聞なので、日本という地理的範囲内で起きたことが最も大事な報道内容であることは確かだと思う。日本語を話している人々、日本に関係していることが報道内容のメインだということができる。そういうクリスチャントゥデイの特性、神様から与えられた立場を考えながら、マタイ28章と黙示録7章を見たい。

イエス様は、自分の国でだけ伝道しなさいとも、言葉が通じる国にだけ伝道しなさいとも言われなかった。あらゆる国の人々を弟子にしなさいとおっしゃった。黙示録7章を見ると、もっと詳しく書いてある。「あらゆる国民、部族、民族、国語」と、国境や血統に限定されないものの見方が示されている。言語と文化には深い関わり合いがある。一つの言語は一つの文化を背景として持っている。これを日本に関係するものに限定してしまうと、狭いものの見方になる。日本に住んでいれば、そのような狭いものの見方を持ちがちかもしれない。それは読者もそうかもしれないし、取材者である私たちもそうかもしれない。

国籍、血統、言語、文化の4つの変数があるとして、日本に関係するものと一括りにいっても、1つまたは2つの変数が当てはまらないもの、中には1つの変数だけ当てはまるものがある。例えば、国籍は日本でも、日本語が話せない人がいる。海外で育ち帰国した人の中には、国籍としては日本人だが文化的には外国人の人もいる。反対に、日本の国籍は持っていないが、日本の文化の中で生まれ育ち、日本語を話す人がいる。クリスチャントゥデイが報道するときに、この4変数の中で1つでも日本に関わるものであれば、イエス様が示された広い見方に重なるような報道ができるのではないか。そう考えると、単に日本から世界に宣教師を送るというだけにとどまらない、世界宣教の広がりが見えてくる。クリスチャントゥデイが宣教の働きを伝えるとき、もっと多様な報じ方があるのではないか。

ここまで「日本の中の海外、世界」を見てきたが、もう一つの視点として「海外の中の日本」がある。地理的な範囲が国外となっても、変数のいずれかが日本に関わる場合がある。日系3世、4世で日本語が話せない人もいれば、日本との血統的なつながりはなくとも、さまざまな理由で日本語や日本の文化を学ぶ人がいる。実際に、日本のコミュニティーが形成されている都市が世界に幾つもある。それでは、「海外の中の日本」とは何か。例えば、日本のアニメは海外でも人気が高い。日本の漫画家が聖書を題材に漫画を描いている。日本の文化に興味を持つ人たちでキリスト教に接点のない人々が、日本の文化を通じて福音につながっていくこともあり得る。日本語を学ぶときに、聖書を通して学ぶこともある。これらの人々の中にも、クリスチャントゥデイを通して日本の読者に伝えていくべきニュースがあるのではないか。

「日本の中の日本」をコアに、「日本の中の世界」、「世界の中の日本」の3つを見ながら世界宣教を考え、どんな人を取材し、どんな働きを伝えていくのかを具体化していける将来的な編集のビジョンを持ちたい。

(2)前回議事録の確認
(3)先月までの振り返り:アクセス報告
(4)CT創立19年記念企画
(5)今後の予定